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もしも義経にケータイがあったなら

もしも義経にケータイがあったなら (新潮新書)

図書館で見かけたとき「面白いタイトルだなあ」と思ったんだけど、想像以上に面白かったです。

この本は、源平合戦の頃の鎌倉方・平氏方を会社組織に置き換えて、義経が何故失脚したのかを「ビジネスマンの失敗例」に喩えて語っています。登場人物は歴史上の人達ではありますが、ビジネス書として読むと義経がいかに反面教師となりうるか、が分かるかと思います。(義経個人の評価は、人それぞれだと思いますので、それは別のこととしておきましょう)

歴史的事象に「タラ、レバ」を問うのは詮無いことではあること、これは多分、著者もよく分かっていることと思います。が、確かにその時代の政治的な出来事をビジネスに喩えたら、「もしも○○だったら?」と言いたくなるのは分かる気がします。

例えば、「ホウ・レン・ソウ」は現代でも当然必要不可欠なものです。義経が生きていた頃も、やはり同じで鎌倉との報告・連絡・相談は必要なことでした。しかし、どうも義経という人物はそれを軽視していたようです。だから与えられた権限が少なかったはずなのに、独断で物事を進めた挙げ句、鎌倉からの御家人達から不興を買い、それが回り回って自身の失脚を招くことになりました。ビジネスでも、社内の人間関係に気を配れないと失敗するのと殆ど同じ現象です。それに、ビジネスはギャンブルではないので、「ハイリスク・ハイリターン」をいつも追いかけていたのでは会社が潰れます。まあ確かに、ギャンブラーとしての義経は人気がありますけどね。

でも、こんな人と一緒に仕事なんかしたらストレス溜まるだろうなあ。当時の御家人たちに嫌われるのは、無理のない話だったかもしれません。そして、こういう人は人気はあっても成功はないのでしょう。逆に頼朝は、政治的センスに優れていたけれど、もしかしたら孤独だったのかもしれないですね。

どちらが幸せだったのかは分かりませんが、少なくとも平凡に生きるのなら「どちらもほどほど」が宜しいようで。

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